ACCESSは、携帯電話用のブラウザソフト(インターネット閲覧ソフト)「ネットフロント」を開発した会社として有名なソフトウェア開発事業者。この「ネットフロント」は、日本で発売されている携帯電話の約八〇%に搭載されているほどの圧倒的なシェアをもつにもかかわらず、ほとんどの人が普段意識することなく使っているソフトウェアだ。そういう意味では、日本が世界に誇れる数少ないソフトウェア開発事業者だと言ってもいい。また、ソフトウェア開発会社でありながら、アクセス・パブリッシングという出版社も傘下におさめている、ちょっと変わった会社でもある。そして、「ACCESS」の最新の技術に触れたいなら、NTTドコモの「FOMA」を使ってみればいい。FOMAのすべての機種が、「ネットフロント」を搭載している。たとえば最新の機種では、フルブラウザ機能といって、これまでPC(パソコン)でしか見ることができなかったWebサイトを、携帯電話からも見ることができるようになっている。また、携帯電話からPDFファイルを見ることもできる。これらはすべてネットフロントのおかげだ。ネットフロントは、もはや携帯電話だけのブラウザソフトではない。デジタルカメラ、デジタルテレビ、IP電話端末、カーナビなどのあらゆるネット家電に搭載されている。日本にはめずらしい、技術が売り物ネット企業だ。
米国政府がWebサービスに着目する背景には「9.11」での失敗がある。これからはITでテロを予防する時代。2001年9月11日、米国で同時多発テロが発生し、世界を震憾させました。この事件をきっかけに米国の政府機関がWebサービスに着目し、積極的に採用しているという説があります。政府というのは、もともと新技術の採用に対しては慎重で最も利用が遅い部類に入るにも関わらす、Webサービスという最新技術を積極的に採り入れているのは、あの9.11事件で手痛い失敗をしたからだというのです。テロの実行犯は、事件を起こす前に米国中にたくさん痕跡を残していたはずです。飛行機のライセンスを取りに学校へ行く、ホテルに泊まる、クレジットカードを使うなどです。ところが国防総省もCIAもFBIも民間企業も、コンピュータシステムがばらばらで連携していなかったため、事前にこうした犯人追跡のための情報交換ができなかったというわけです。そこで米政府は失敗を反省し、これらの情報を結合する手段として、他の技術やツールと比べてシステム間の連携が容易なWebサービスに目をつけたということです。新技術に対して腰の重い政府が取り組んでいる、ということも注目に値します。
オフィスで使う文房具や事務用品の市場は1兆6、000億円と言われます。この分野で有名なのが「アスクル」で、今日頼めば明日には配達されることからの命名です(もっとも、都内など地区によってはその日のうちに配達できることもあります)。同社は総合文房具メーカーであるプラスの子会社として発足し、豊富な商品を満歌したカタログを配布、ファックスやインターネットで注文を受け付けています。商品の正確なピックアップを行う配送センターの整備、問い合わせセンターによる顧客サービスにも力を入れており、商品構成には競合他社のものも取り入れ、代金の回収には既存の文房具店とのタイアップも行うなどの工夫をしています。同様の事業には、業界最大手のコクヨも「カウネット」で参入したほか、外資系を含め多数が参加していますので、かつては3万軒以上あったと言われる文房具店は2万店以下と減少し、厳しい競争にさらされています。